■ 勉強ができなくても恥ずかしくない・1
勉強ができなくても恥ずかしくない (1) 橋本 治 筑摩書房 2005-03 売り上げランキング : 11,924 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
執念深いとは作家の資質だなぁと思いました。
自伝的小説で、橋本治がエッセイなんかで書いていた「小学校入学の時におもちゃを全部捨てられてしまった」という話が、とても丁寧に執拗に「分からない」という技法のままに書かれています。
やはり橋本治は「分からない」ことを簡単に「分かった」フリをするのが出来ない人なんだなぁ、こんな小さい頃から…。
読んでいると子供の頃に感じた寂しい辛い気持ちを思い出したり、「問題児」になってしまった(というか、突然「問題児」というカテゴリに放り込まれてしまった)ケンタくんの母親の気持ちになったりで、自分の子供に対する接し方を考えさせられました。