ラバーブレインブログ
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Rubber Brain Blog

焦げた鍋底を磨く女のブログ

80年代の青春

グミ・チョコレート・パイン (グミ編)
グミ・チョコレート・パイン (グミ編)

ブッコフで100円で買ってきたオーケンの本を読みました。
ああ…… わかりすぎるぐらいに分かる。80年代に自意識過剰でアイタタな思春期を送った者にはちょっと、アレすぎるぐらいにアレな小説です。
映画好きな美甘子の趣味や行動は他人とは思えないのだけど、あきらかに他人だなと思うのは自分はぜんぜん美甘子のような美少女ではなかった、ってところですね。
自意識過剰な男子がオノレの性欲に悶々とするように、自意識過剰な女子は自分の外見の欠陥にとりつかれてしまうんです。たんなるパッとしない平凡な容姿だっただけなんだけど、とてつもないブサイコだと自分で思ってて、暗くなっていくんですね。男子が「俺の性欲の強さは異様だ…」とコンプレックスを感じるように。だから賢三のほうに共感しました。

自分の美しさを自覚してる美少女ほど世の中に強い存在って無いっすねぇ。あまりにも自分とはかけ離れてる存在だ…だから憧れるんだけど。
| 2004.08.10 Tuesday 11:57 | Book | comments (0) | trackback (0) |

官能小説家

官能小説家
官能小説家(高橋源一郎)
源ちゃん(馴れ馴れしい)の小説をひさびさに読みました。小説論・文学論にもなってて、文学と格闘するタカハシさんと明治の文豪たちというお話のしかけも楽しく(これお芝居にするといいな〜って思った)とっても良かったです。
ちょっと心に残る文章があったのでご紹介します。
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| 2004.07.24 Saturday 06:32 | Book | comments (0) | trackback (0) |

文章を書く技術

人の心を動かす文章術
人の心を動かす文章術(樋口 裕一)
 学校という場は、作文にかぎらず、物事をテクニックとしてとらえることを好まないようだ。
「テクニックというような小手先のことではだめだ。精神が問題だ」というのが、日本の教育の根本的な考え方なのだろう。テクニックというものを不純なものとみなし、受験テクニックを目のかたきにし、スポーツにおいても勝つためのテクニックを邪道とみなす。
 だが、教育というのはそもそも、さまざまなテクニックを習得する場なのだ。
とある掲示板で、ずっとテクニック・戦略・型というものの大切さについてお友達と語り合っていたのですが、まさにここに書かれてある通りですね。文章でも絵でもモテでも、まず技術ありきです。個性や情念なんかはその後についてくるんです…というか、消そうとしてもフラットであろうとしてもにじみ出てしまうのが個性だと思います。
そういったわけで、大変勉強になった本でした。読みやすくて書いてあるテクニックも難しいものではないから、すぐに実践できそう…かな?オススメです〜。
| 2004.07.10 Saturday 20:01 | Book | comments (0) | trackback (0) |

「ゲーム屋のお仕事」

ゲーム屋のお仕事〓それでもゲーム業界を目指しますか?
ゲーム屋のお仕事〓それでもゲーム業界を目指しますか?(島国 大和)
良いゲームを作るのに必要なのは時間とお金と心意気です。
クリエイターの良心が良い作品を作る、というところにジーンときちゃいました。そして、その良心にすべてをおっかぶせるクライアントや上司達…。
それでもモノを作る作業や現場って、楽しいですよね。この本も悲惨な現状が描かれているにもかかわらず何だか楽しそうです。無責任な部外者だからそう思うのかなぁ…。ゲーム屋のお仕事をしてるウチのご主人様の感想もききたいな。
| 2004.07.06 Tuesday 19:19 | Book | comments (3) | trackback (0) |

「昭和歌謡大全集」を読み返す

昭和歌謡大全集
昭和歌謡大全集(村上 龍)

10年ぶりに読んで、ピチピチギャル(死)だったわたしもミドリ会に違和感無く入れる中年女になったんだなぁと思うと感慨深いです。
「昭和歌謡大全集」は、笑える・笑えないは別としてギャグ小説なんだなーと思った。筒井康隆とかね、そんなかんじ。龍タンの文章はちょっと説教臭いですけどね。
イシハラやノブエみたいな、やりたいことが見つからない若者たちへ向けて「13歳のハローワーク」を書いたんだろうなあ。目標を持つこと、考え抜くことがこのヌルイ時代をサバイバルするのに必須なのだ!ってかんじ。

文庫、今は松田龍平が表紙になってますね(オトンそっくり)。映画も観たいです。
| 2004.06.23 Wednesday 16:11 | Book | comments (0) | trackback (0) |
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